01

— ilustração provisória —

なぜ、
「いいですよ」と
言ってしまうのか。

断りたかったのに。
口から出たのは、反対のことばだった。

02

こんな夜は、ありませんか

「いいですよ」と言ってから、あとで悔やむ
頼まれると、断る理由を探してしまう
嫌われるくらいなら、引き受けたほうがいい
断ったあとの空気が、こわい
我慢することを、優しさだと思ってきた

03

それは、気が弱いから
ではありません。

断れないのは、ずっと「そうすること」で、うまくやってきたからです。

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04

断るとき、人は一瞬で
計算している。

「これを言ったら、どう思われるか」。その計算が速すぎて、答えが出る前に「いいですよ」が口から出てしまう。

05

断れなかった日の夜、頭のなかで何度も、同じ場面を巻きもどす。

「ああ言えばよかった」——終わったはずの場面が、ひとりのなかで、まだ続いている。

06

必要なのは、
もっと考えることではない。

ひとりで巻きもどしている場面を、
だれかが、べつの角度から
返してくれること。

07

その「べつの角度」は、
ふつうの場所にある。

短い一篇を読み、そのあとに、ひとこと書く。
すると月曜日、そのことばから書かれた一通が届く。
来週も、その次の週も。
書いたことばは、少しずつ、
あなたの手もとに残っていく。

その場面を、
べつの角度から見にいく。

読んで、書いて、受けとる。
それがつづく場所へ。

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