
01
断りたかったのに。
口から出たのは、反対のことばだった。
02
こんな夜は、ありませんか


04
「これを言ったら、どう思われるか」。その計算が速すぎて、答えが出る前に「いいですよ」が口から出てしまう。

05
断れなかった日の夜、頭のなかで何度も、同じ場面を巻きもどす。
「ああ言えばよかった」——終わったはずの場面が、ひとりのなかで、まだ続いている。

06
ひとりで巻きもどしている場面を、だれかが、べつの角度から返してくれること。
07
短い一篇を読み、そのあとに、ひとこと書く。
すると月曜日、そのことばから書かれた一通が届く。
来週も、その次の週も。
書いたことばは、少しずつ、
あなたの手もとに残っていく。